本せどりは一部の情報発信者もおすすめしていて初心者にもおすすめに見えますが、初心者が今からやっても稼げないでしょう。
この記事を読んでいるあなたには本せどりの実態を知っていただき、地雷原に足を踏み入れないようにしていただきたいと思いこの記事を書きました。
情報発信者の罠にはまらずに稼げる副業を見つける手助けになれれば幸いです。
目次
本せどりとは何か?
本せどりとは中古本を転売することですが、大きく分けて2パターンあります。
ちなみに新品には再販価格維持制度というものがあり、定価より高く売るのが禁止されているので要注意。
①セット本せどり
続きものの漫画や小説、ライトノベルをセットにして売り出すやり方です。
要するに大人買い。
ブックオフにもこういった形で売られていますよね。
ちなみに完結セットが全巻そろっていてそのほか(長編セットなど)はそろっていません。
Amazonには1巻から最終巻までそろった完結セットと全巻そろっていないマーケットプレイスセットの2パターンの商品ページがあります。
売れ行きは完結セットの方がいいので通常セット本せどりといえば完結セットです。
※ファンブックや別巻がつくものは全巻揃っていてもマーケットプレイスセットに出品する場合があります。
先ほどの写真のようなセットをブックオフや古本市場から買ってきて再包装するかバラ売りのを買ってそろえるか。
単行本をバラ売りで出品する人もいるでしょうが、やってる人を見たことはないです。
割に合わないし。
②セット本以外
セット本以外の、例えば雑誌や辞書、攻略本や単行本を扱います。
一冊だけなので検品がラクで送料を安く抑えられるのがメリットですが、いくら利益が出るからといって女性誌をレジに出すのは勇気がいります。
手法自体はオーソドックスであり品揃えも豊富。
とくればやらなきゃ損!
…なんて甘くはありませんよ。
初心者には特に厳しいかと。
なぜそう思うのか。
理由を次の項で解説していきます。
本せどりはつらいよ
僕も本せどりをかじったのでわかりますが、せどりの中でも特にしんどい上に稼げません。
それはなぜか?
以下の5つの理由があげられます。
①トレンド要素が極端にからむ
せどりで扱う商品の中でも、本は特にトレンド要素が重要になってきます。
例えば映画化やアニメ化、ドラマ化されたときに原作の漫画や小説が売れるとか、受験シーズンに赤本が売れるとか。
他にもアイスエイジという漫画が売れ行きが良かったのでコンサル内のコミュニティで聞いたら「コミックシーモアで無料読み放題をやっている」と言われたことがあります。
このように本当に様々な要素がからむのがトレンドなんです。
季節トレンドやエンタメのトレンド以外にも幅広くアンテナを張っていないと稼ぐのは難しいでしょう。
じゃあトレンドに関係ない商品はどうなの?といわれると…。
②利益商品なさすぎ!
トレンドによる後押しがないと本って利益でないですよ。
利益率1割あればいい方かな。
今やほとんどのブックオフはAmazonを基準にしたかのような値付けをしていて、完結セットも50%OFFの商品でやっと勝負ができるかな程度です。
しかもそういうのに限ってきったない本が混じってるんですよ。
シミとか水濡れとか表紙にくっきりとした折り目がついてるとか。
だからこそ5割も値引かれてるんですけどね。
シミはその箇所の写真を撮って説明文に書けばよほどひどいものでない限り買ってもらえますが、後の2つを放置して出品したらどうなるか?
買われないで残るかクレームです。
悪い評価がつくだけでなく、アカウントヘルス(健全な出品者かどうかの目安)が低下してAmazonから目をつけられるようになるでしょう。
そうなったらアカウント凍結のリスクが高まりますよ。
だからもし汚いのが混じっていたら買い直す必要があってムダ金がかかります。
話がそれましたが、古本市場の一冊80円コーナーやブックオフの単Cとよばれる一冊100円の本でそろえても儲かるものは少なかったですね。
ライバルが多くともスーパーセールで一冊50円になったときがねらい目。
雑誌も付録がないと二束三文でしか売れなくて思わず苦笑いしました。
③コストパフォーマンスが悪い
他の中古せどりにもいえますが値札をはがす、検品、再包装がとにかく面倒。
セット本なら全巻分値札はがしをする必要があり面倒さに拍車をかけています。
値札はこのような大きいものだと跡がつかずにきれいに取れますが、小さいものはスプレーを使って取らないとべたつきが残るし見栄えが悪い。
赤本を売ったときは書き込みを消すのに苦労しました。
時間がかかりますし、これらの手間をかけても利益率1割あればいい方なのでは割に合いません。
④送料がバカにならない
Amazonで販売する場合、ほとんどの人はFBA(お客さんのところに送る代わりにAmazonの倉庫に納品し、お客さんへの発送をAmazonにしてもらうシステム)を使います。
セット本はかさばるので当然大きな段ボールで納品することになりますし、量が入らないため何個も段ボールを用意せざるをえなくなり、送料がかさむことに。
ヤマト便という重いものを割安で送れるサービスも終了してしまい、送料問題は解決しそうにありません。
納品するものが複数あればいいですが、1セットとか雑誌一冊だけを納品する場合、FBA納品するのはさすがにアホくさいので自己発送するはめになり、これはこれで面倒。
⑤ブックオフは飽和している?
せどりの聖地(?)であるブックオフには、平日休日問わずせどらーが張りついており、ライバルがとても多いです。
すれ違った人がスマホでせどりアプリを見ていたり、商品にビームというバーコードスキャナーを向けていたり。
そんな光景が日常の一風景のようになっています。
そんな中に初心者が飛び込んだところで勝てないのは目に見えています。
僕もかつてブックオフのスーパーセールに行きましたが、それはそれは…。
右を見ても左を見てもせどらーだらけという有様でした。
それも首都圏の大きなところではなく、埼玉の北本でですよ。(北本をバカにする意図はないのであしからず)
彼らは買い物かごを少なくとも2つは満杯にできるほど買っていたのでレジは長蛇の列となり、単C(一冊100円)の棚はスッカスカ。
道は通れないわ、店員しか開けられない下の引き出しを開ける無法者まで出現するわ。
当然ゆっくりリサーチなんてできるはずもなく、まさにカオス状態。
ブックオフが最近Amazonの価格を意識しだしたのも、そういった無法者せどらーへの対抗措置なのでは?と邪推してしまうほどブックオフを取り巻く環境は厳しくなっています。
2020年に始まったコロナショックで職を失ったり給料が下がった人たちが、手軽に始められる副業としてせどりに参入している、という話も聞きます。
さらにせどり系の情報発信者がとにかくこれでもかと煽るんですよ。
彼らの言う本せどりはほぼ間違いなくブックオフせどりなのでさらに競争が激化するでしょう。
まとめ
初心者が本せどりをやっても稼げない理由は
①トレンド要素が極端にからみ判断が難しい
②利益商品が少ない
③手間ひまかかる割に1割程度の利益率しかなくコスパが悪い
④送料がバカにならない
⑤本せどりのメッカというべきブックオフは競争相手が多く飽和している
の5つ。
本せどりは重いものを持ち帰り値札を何枚もはがし再包装をして高い送料を払ってAmazonに送って雀の涙ほどの利益を得る、そんなものです。
かつて「本せどりは面倒だからやる人が少ない。だから本せどりから始めましょう」と言っていたバカな情報発信者がいました。
労力ばかりかかって稼げないからやらないだけなのに何言ってんだろうね。
これぞポジショントーク。
情報があふれかえっている今だからこそ、あなたには情報発信者のポジショントークに惑わされず自分が信じた道を歩んでほしい。
そう思っています。
ポジショントークに惑わされて安易に副業を選ぶのは失敗のもとです。
できることなら失敗したくないものですが、どうすれば失敗を防げるのか。
その方法をまとめましたので、興味がありましたら下の記事もご覧ください。
こんにちは、副業しくじり先生のコウジです。